【レビュー】立東舎 乙女の本棚シリーズ|イラスト派の文学初心者におすすめ

当ページのリンクには広告が含まれています。

実際の文豪の作品を読んでみたいけど、文字ばかりの本が怖くみえます(10代・Aさん)

文豪の作品を読んでみたいと思っていても、何から読んでいいか困っていませんか?

文豪の本って見た目からして硬そう…。
楽しく読める本はない?

そんな人にはこのシリーズをおすすめします

今回ご紹介するのは、立東舎から出版されている、「乙女の本棚」シリーズ。
文学作品と人気イラストレーターのコラボにより、イラストを楽しみながら名作を読むことができます

小説としても、画集としても楽しめる
『乙女の本棚』シリーズ
文豪の名作×人気イラストレーター
全イラスト描き下ろしで贈る、新感覚コラボレーション・シリーズ。

立東舎オフィシャルサイト 「乙女の本棚」シリーズ特設サイト より引用

\台湾でも刊行されている、人気シリーズです/

タップできる目次

「乙女の本棚」シリーズをおすすめする理由

レトロなガラスの風鈴

乙女の本棚」シリーズを、文豪作品初心者におすすめするポイントを3つご紹介します。

おすすめポイント1 イラストと本文、両方重視の「絵本」

立東舎 乙女の本棚「ルルとミミ」本文ページ
ルルとミミ (立東舎 乙女の本棚)より引用

ズバリ、このシリーズは「絵本」です。

「文豪の作品にちょっと挿絵を添えた」というわけではなく、ページごとに紙の色やそれに合わせて本文の色を変えるなど、イラストと本文の調和が考えられた『大人向けの絵本』です。

乙女の本棚シリーズの本のサイズは17cm×19cm(カバー込)

本の上に同じサイズの紙を載せて、5.7インチスマホと一緒に写真を撮ってみました。
サイズ感、わかるでしょうか?

乙女の本棚シリーズは、絵を楽しむことを意識した大きすぎず小さすぎずの17cm x 19cm(カバー込)
文豪の世界にイラストレーターが彩りを与えています。

おすすめポイント2 イラストはすべて描き下ろし

本を読む少女の華やかなシルエット

イラストはすべて、このシリーズのための描き下ろしです。

作品ごとに世界観にマッチするイラストレーターが選ばれ、それぞれのスタイルを生かし、文豪たちの世界を描いています。

こちらはマツオヒロミさんがイラストを付けた谷崎潤一郎の『秘密』
谷崎潤一郎の華美な世界を、負けない華やかさで表現しています。

ねこ助さんがイラストを描いた太宰治の『魚服記』
取り残されたような村に住む、主人公のスワの静かな暗い瞳が表現されています。

げみさんも「乙女の本棚」シリーズには欠かせないイラストレーターです。
現代よりも暗い当時の環境や作品の時代背景を踏まえ、イラストにするには難しい作品も、ただの美麗ではない落ち着きで表現しています。

おすすめポイント3 結果、本が苦手でも楽しく読み進められる

文豪の作品に興味があっても、いざ文字の並びを目にすると「うわっ」と思ってしまうのはありがちなことです。
そんな時でも「乙女の本棚」シリーズなら、楽しく読み進めることができます。

文章が難しいなと思ったら、まずはイラストだけを見る読み方はどうでしょう。
イラストが綺麗だったら、そのイラストの情景が気になり、そこに対応する文章が気になりだすはずです。
そうしているうちに一冊読めると思います。

私が最近のお気に入りは、今井キラさんの描いた、太宰治の『待つ』です。
絵本という特性を考えると、このシリーズは短編向きです。
『待つ』は2221文字と特に短編なので、印象的な1文に大きくイラストを添えることができ、絵本ならではの余韻が楽しめます。

このシリーズを特におすすめしたい人、合わないかもしれない人

レトロな和風の花柄

この本を特におすすめしたいのは、「自分が本を読めないと思っているかた」です。
まずイラストを楽しみながら、物語世界に浸れます。

逆にイラスト重視なので、イラストレーターと自分の相性が悪いと、楽しめないかもしれません。
表紙を見て、自分が好きなタイプの絵柄か確認が必要です。

\各作品、Amazonにリンクしています/

本を読むレトロな少女

「乙女の本棚」シリーズ ラインナップ(2023年8月18日現在)

『女生徒』太宰治+今井キラ

『猫町』萩原朔太郎+しきみ

『葉桜と魔笛』太宰治+紗久楽さわ

『檸檬』梶井基次郎+げみ

『押絵と旅する男』江戸川乱歩+しきみ

『瓶詰地獄』夢野久作+ホノジロトヲジ

『蜜柑』芥川龍之介+げみ

『夢十夜』夏目漱石+しきみ

『外科室』泉鏡花+ホノジロトヲジ

『赤とんぼ』新美南吉+ねこ助

『月夜とめがね』小川未明+げみ

『夜長姫と耳男』坂口安吾+夜汽車

『桜の森の満開の下』坂口安吾+しきみ

『死後の恋』夢野久作+ホノジロトヲジ

『山月記』中島敦+ねこ助

『秘密』谷崎潤一郎+マツオヒロミ

『魔術師』谷崎潤一郎+しきみ

『人間椅子』江戸川乱歩+ホノジロトヲジ

『春は馬車に乗って』横光利一+いとうあつき

『魚服記』太宰治+ねこ助

『刺青』谷崎潤一郎+夜汽車

『詩集「抒情小曲集」より』室生犀星+げみ

『Kの昇天』梶井基次郎+しらこ

『詩集「青猫」より』萩原朔太郎+しきみ

『春の心臓』イェイツ(芥川龍之介訳)+ホノジロトヲジ

『鼠』堀辰雄+ねこ助

『詩集「山羊の歌」より』中原中也+まくらくらま

『人でなしの恋』江戸川乱歩+夜汽車

『夜叉ヶ池』泉鏡花+しきみ

『待つ』太宰治+今井キラ

『高瀬舟』森鷗外+げみ

『ルルとミミ』夢野久作+ねこ助

『駈込み訴え』太宰治+ホノジロトヲジ

『木精』森鷗外+いとうあつき

Kindle Unlimited プライム感謝祭3か月99円キャンペーン実施中(10/15まで)

ただ今、Amazonの電子書籍200万冊以上から読み放題の『Kindle Unlimited』が、プライム会員向けに、

  • 通常1か月980円のところを、3か月99円で利用可能

「プライム感謝祭3か月99円で200万冊読み放題」を行っています
通常価格が月額980円なので、3か月で2,841円お得です

まずは、下記 公式サイトで対象者かどうか確認
通常会員向けにも2か月499円で利用できる期間限定プランが用意されています

↓ キャンペーンは10/15まで ↓

体験期間のみで解約もできます。期間満了日までサービスは利用可能です

まとめ

世界を見つめる少女

立東舎から出版されている「乙女の本棚」シリーズは、小説としても、画集としても楽しめる「大人のための絵本」です。
文章を読むのが苦手・かつ文豪作品が初めての人でも、世界を広げることができます。

ここまで読んでいただきありがとうございました

文豪・文学についての本をさらに知りたいかたはこちらのページ

カタログ/レビュー | マルノート

この記事が気に入ったらシェアお願いします
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
タップできる目次